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台風に要注意!バイクの保管、強風対策は大丈夫??

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台風シーズンももうすぐ終わりというところで立て続けに勢力の強い台風が日本列島を襲っていますね。

台風は交通機関や物流など様々な生活に影響があるのはもちろんですが、バイクにも被害を及ぼすことがあります。
バイクが強風にあおられて倒れてしまうんです。

そこで今回はバイク保管時に台風などの強風が予想される時の対策をまとめましたのでご紹介します。

バイクカバーは外す



悪天候の中バイクカバーをかけないのは愛車のことを考えるととても心苦しいのですが、バイクカバーをかけているとカバー自体が船の帆のような役割をしてしまい、風の力を最大限に受けてしまいます。

実はバイクが強風で倒れてしまった時の1番の原因がカバーといっても過言ではありません。

ただ、カバーを外す時に注意していただきたいのが、開口部の養生です。
簡単にいうと水がかかってはいけないところにカバーをすること。
マフラーやキャブレター(エアクリーナー)などは車体が冷えてから、ビニール袋をかぶせて養生テープやマスキングテープで固定しておきましょう。

特にマフラーや古いハーレーなどによく見られるむき出しのエアクリーナーなどは雨水が入ると影響を受けやすいので要注意です。

センタースタンドではなくサイドスタンドで停車する

先日公開した長期保管の記事(記事はこちら)ではセンタースタンドをお勧めしましたが、強風の際は話が変わります。

センタースタンドは左右のバランスが取れている状態の止め方のため、風の力により片方から軽い力がかかっただけでも倒れやすくなってしまいます。

それに比べて、サイドスタンドは車体の片方に初めから荷重がかかっており、サイドスタンド自体の耐久性は先日弊社が主催したライディングスクールの動画をご覧いただいても分かる通り、ライダーが乗って揺らしても耐えられるくらい強いです。
(ライダーが乗っているのは再生時間3分を過ぎた頃からです)



サイドスタンドがない車両の場合は、次にご紹介する構造物や重りを使用して固定する方法を使用しますが、サイドスタンドの時と違い両側から引っ張るように固定する必要があります。

ギアを入れる



普段ニュートラルにして止めている方は強風の予想される時はギアを1速に入れて止めてください。
バイクはニュートラルの状態だと風の力で簡単に動いてしまいますが、ギアが入っていると簡単には動かなくなりますので、転倒防止になります。

構造物に固定する

サイドスタンドで停車した車両はサイドスタンド側に倒れにくいことは先ほどの動画を見てご理解いただけたと思います。
しかし、サイドスタンドのない側には何も支えがないため、サイドスタンド側から強風が吹いてしまうと簡単に倒れてしまいます。

そういう場合はサイドスタンド側に車体を引っ張るように、構造物(柱や壁、フェンスなど)とバイクを結びつけることで、対策することができます。



結ぶ方法はただのロープなどでもいいのですが、タイダウンベルトと呼ばれるトラックなどに荷物を固定する時に使えるベルトなどを使用するとより簡単に固定でき、固定力も強いです。


© 2000 MonotaRO Co., Ltd. All Rights Reserved. 株式会社MonotaRO(ものたろう)


また、ホームセンターなどで販売されている荷かけロープ(バイクのキャリアなどに荷物を固定するゴムのように伸縮するロープ)なども適度にテンションをかけやすく端がフックのようになっているので引っ掛けるだけと固定も簡単です。

固定する場所はバイクの中でもできるだけ高い位置で、なおかつ力がかかることが前提の場所を使用してください。
ハンドルやキャリア、フレームなどです。

また、固定する際はベルトが当たる部分にタオルなどを挟んでおくと、車体に傷がつくことも軽減できます。

重りを使用して固定する

保管する環境によっては構造物に固定できない場合もあるかと思います。

そういう場合は重りを使用して固定する方法もあります。
ただし、重りは構造物と違い地面に固定されていないため限界がありますので注意してください。

ブロックやレンガなどを使用している方が多いですが、持ち運びや重さを考えると、水をいっぱい入れたポリタンクなどを使用するとより固定力が高いです。



タンクの容量にもよりますが、20kg程度にはなりますし、持ち運びのための取っ手があり、ベルトを固定しやすいです。

バイク同士で固定し合う

バイク同士を互い違いに駐車し、サイドスタンド側を向かいあわせるようにお互いをベルトなどで固定すればそれぞれのサイドスタンドの力でお互いに支え合うことができます。



※上のイラストでは素材の都合上、右側にサイドスタンドがあるバイクになっていますが、実際には下図のようにバイクの進行方向を互い違いにして行います。



ただし、この方法はバイクを複数台お持ちの方や、ご友人と同じ場所にバイクを保管している人に限られる方法です。

普段から同じ保管場所のライダー同士コミュニケーションをとり、いざという時はお互いのバイクを固定するなどの話をしておくと、こういった方法が使えるかもしれません。

バイクの固定だけでなく、ライダー同士が保管場所で連携していることで盗難対策にもつながりますので、ぜひ普段からのコミュニケーションをお勧めします。

壁を使用する

バイクを固定する方法が取れない場合、壁を保険にするという手もあります。
バイクのサイドスタンドの無い方を壁にぴったり寄せて止めることで、万が一風で倒れそうになっても壁が支えてくれるという方法です。



この方法を使用するには、建物の持ち主が自分の場合や持ち主に許可を取っている場合に限られます。
また、壁や車体に傷がつく場合がありますので、いざという時にバイクが当たりそうなところにはクッション性のあるものであらかじめ保護をしておくなどをお勧めします。

ジャッキを使用する

サイドスタンドの無い側のエンジン下あたりにジャッキをかませるという方法もあります。



すでに車やバイク用のジャッキをお持ちの方であればそれを使用することができますし、そうでない方にお勧めなのが、ホームセンターや建築資材店で販売されてる通称「プラ束」と呼ばれるプラスティック製のジャッキのようなものがお勧めです。


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プラスティック製のため車体を傷つけにくく、価格が安いため複数購入して車体の数カ所を固定するなんてことも可能ですね。
※ジャッキなどが車体に当たる場所にタオルなどクッション性のあるものを当てておくと傷がつきにくくなります。

まとめ

大切に乗っていたバイクが倒れて傷だらけになってしまうととても悲しいですし、車両の様々な部分が破損して走行できなくなってしまうこともあります。

そうなってしまう前に、ちょっとした対策で愛車を守れるといいですね!

※必ず、駐車場や構造物の管理者に許可を取って行ってください。
※また、許可を取っている場合でも台風が過ぎたら速やかに片付けるなど周りの使用者にできるだけ迷惑がかからないようにしましょう。


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