コラム

今更聞けないバイクの話「ヘルメットの規格ってなに?」

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皆さんはバイクのヘルメット選び何を基準にしていますか?
好きな色、デザイン、メーカー、フルフェイス型、ハーフ型などなど・・・
バイクに乗るときは毎回被るものですので、色々こだわりたいですね。

そんなヘルメット、様々な規格がありますよね。
恐らくご存知の方が多いかと思いますが、改めて規格について紹介していきたいと思います。

「PSC(PS)マーク」



消費生活用製品安全法によって、消費生活用製品のうち、一般消費者の生命又は身体に対して特に危害を及ぼすおそれが多いと認められる製品に付けられるマークである。一般消費者が購入する際に安全性を確認できるよう、メーカーや輸入業者ら、事業者に対して、表示して販売することを義務付けたものであり、所定の安全基準に適合したものについて表示し、表示がない商品は、販売ないし販売の目的での陳列も禁止される。PSCのPはProduct(製品)、SはSafety(安全)、CはConsumer(消費者)を表す。
※wikipedia引用

このマークが無いヘルメットは「乗車用ヘルメット」として販売・陳列が禁止されています。バイク屋さんで販売されているヘルメットであればまず付いていますが、装飾用ヘルメット等を扱っているホームセンターや通販等で購入される際はこのマークがついているか、バイク用のヘルメットなのかを確認する必要があります。

SGマーク



1973年消費生活用製品安全法に基づき開始した制度。制度運用は、同法の規定に基づき設立された、一般財団法人製品安全協会(設立当初は特別認可法人、その後2000年に財団法人に、2012年に一般財団法人に組織変更)が主体となっている。
※wikipedia引用

規格内容自体は上述のPSC(PS)マークと同等となります。
大きな違いはSGマークは第三者機関による審査であることであり、SGマークを付けるかどうかは任意になります。また、SGマークのついた製品の欠陥により被害が発生した場合、賠償金が支払われます。
※付けるかどうかは任意となっておりますが、日本で流通しているヘルメットにはほとんどこのマークがついているので、ヘルメット選びの指標にはなり難いと思います。

ECE規格(認証)



ヨーロッパで広く使われている安全規格となります。
ECEの安全基準は、頭に伝わる衝撃の継続時間/総量を規定しています。
特徴としては、「ヘルメットが壊れることにより事故の衝撃をどれだけ軽減できるか」を重視していると言われています。
ECEは他の規格に比べ試験範囲の基準が厳しく、ヘルメットの下部も含めて広く全体を試験基準としています。他規格の試験範囲はヘルメット上部だけとなっています。

JIS規格



日本工業規格(にほんこうぎょうきかく、英語: Japanese Industrial Standards[1])は、工業標準化法に基づき、日本工業標準調査会の答申を受けて、主務大臣が制定する工業標準であり、日本の国家標準の一つである。JIS(ジス)またはJIS規格(ジスきかく)と通称されている。
※wikipedia引用

簡単に説明しますと「日本工業規格」が定めた安全規格をクリアしたことを表しています。
排気量で1種と2種に分かれております。
◯1種→125cc以下
◯2種→無制限
ECE規格と同じく頭に伝わる衝撃の継続時間/総量を規定しています。
特徴としては、「ヘルメットが壊れることにより事故の衝撃をどれだけ軽減できるか」と「ヘルメット自体の強度」の両方を重視していると言われており、ECE規格・後述のSNELL規格の中間位置のような規格と言えます。

SNELL規格



「スネル財団」という非営利団体が定める大変厳しい規格となります。自動車レース中にヘルメットが十分機能しなかったために亡くなった「ピート・スネル」氏の友人達によって設立されました。
SNELL規格は、約5年毎に規格が見直され、その度に厳しくなるとされトップクラスに厳しい基準を設けています。
特徴としては、「ヘルメット自体の強度」を最重視していると言われています。

Arai・SHOEIのヘルメット

Arai・SHOEIといえばバイクヘルメットの老舗メーカーです。
多くのライダーから支持を受けている理由をご紹介します。

Araiは「アライ規格」という自社規格があり「SNELL規格」より更に厳しいと言われる審査基準が定められています。このアライ規格をクリアしたヘルメットだけがAraiの認定したSNELL規格品として出荷されます。主要ラインナップのヘルメットがこの規格をクリアしています。

一方、SHOEIは自社規格はありませんが、上位モデルのヘルメットが「SNELL規格」をクリアしており、更に「SHARP規格」という「SNELL規格」より優れている検査方法を取っているヨーロッパの安全規格から平均的に高い評価を受けています。
SNELL規格では頭頂部からの衝撃で検査するのに対し、このSHARP規格では32通りの方向から衝撃を与え比較がされています。

まとめ

冒頭でも記載しましたが、ヘルメットは形状、デザイン、色など様々なものがあります。
外見のカッコよさを重視してしまいがちですが、ヘルメットはライダーの命を守る数少ない装備品。
最も重要だと言っても過言ではありません。安全規格も選ぶ基準の1つとしていただけると幸いです。

また、安全規格だけではなく自分の頭のサイズに合ったヘルメットを選ぶ必要もあります。どれが良いのか悩んだ方や、お手持ちのヘルメットはぜひ一度バイクショップにご相談してみてください!


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