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今更聞けないバイクの話「ラジアルとバイアスってどう違うの?」

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バイクのレビュー動画や、カスタムの雑誌を読んでいると当たり前のように出てくる「ラジアルタイヤ」と「バイアスタイヤ」。

恥ずかしながら私は“知ったかぶり”状態で、何が違うのかもわからず漠然と「ラジアルの方がいいタイヤなんだよね・・・」と思っていました。

そこで、今回はラジアルタイヤとバイアスタイヤの違いについて調べてみましたのでご紹介させていただきます。

構造の違いについて



タイヤは大きく分けると、地面と接するゴム(トレッド)とゴムを支える芯(カーカス)で構成されています。

ラジアルとバイアスの違いは主に「カーカス」の作り方の違いです。

カーカスはナイロンやスティール製のワイヤーを複数本巻きつけるように束ねた「層」になっており、それを何層にも重ねてタイヤの芯の役割を果たしています。

バイアスタイヤについて



一般的にバイアスタイヤはワイヤーを斜めに巻いてありそれを層ごとに向きを変えることで強度を出しています。

空気入りタイヤが発明された時の古い技術ですが、今もバイクにおいては純正タイヤでの採用が多いです。

一般的に柔軟性が高く、乗り心地が良いとされています。
その反面、ラジアルタイヤに比べると耐久性の面で劣ります

また構造上、高速や高荷重に耐えるように設計しようとするとタイヤ重量が重くなります。

製造コストはラジアルタイヤに比べて安価のためタイヤの価格が安いです。

ラジアルタイヤについて



バイアスタイヤよりも60年ほど後に開発された比較的新しい技術です。

トレッド部と直角に交差するようにワイヤーが配置されており、タイヤの外周方向に強度を持たせるためにベルトと言われる補強材が巻かれています。

タイヤのトレッド部の強度とタイヤ側面の強度をそれぞれ別の構造材(カーカスとベルト)が分担しているため、目的とする性能に合わせて開発しやすく、軽量で高性能なタイヤを製造できます

トレッド部の剛性が高く、耐久性も高い反面、乗り心地はバイアスタイヤに劣ると言われています。

製造コストが高いため、一般的にバイアスタイヤよりも販売価格が高価になります。

結局どちらがいいの?

これに関しては専門家の間でも意見が分かれています

一般的に言えば新しい技術で高性能なタイヤを作りやすいラジアルタイヤが良さそうですが、バイクという乗り物は趣味性が高く、車種による目的も多種多様なので、一概に「コレを選んでおけば間違いない」とは言えないからです

また、バイクによってはバイアスタイヤのしなやかさを前提にフレームやサスペンションの設計がされている場合もあるので、ラジアルタイヤに変更するとバイク全体の性能に悪影響を与える場合も・・・

年々ラジアルタイヤの種類も増えており、乗り心地やしなやかさを向上した製品も開発されていますので、今後バイアスタイヤ前提の車種に装着できるラジアルタイヤの選択肢も増えてくるのではないかと思われます。

気になる方はバイクショップに相談してみることをお勧めします。



まとめ

タイヤってとっても奥深いですね。
ラジアルタイヤとバイアスタイヤが芯の構造の違いだとは思っていませんでした。

ラジアルタイヤの方が値段が高いですが、調べてみると耐久性も高いとのこと。
ラジアルタイヤ対応の車両なら工賃などを考えると、安いバイアスタイヤを頻繁に交換するよりも意外と負担が少なくなる可能性もありますね。

素人の判断で交換するのは危険なので、私も次の休みにバイクショップに相談してみようと思います!


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