コラム

冬の走行は人間、タイヤのウォームアップを忘れずに!

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12月に入って本格的に寒くなってきましたね。

筆者も朝布団から出て仕事モードに切り替わるまでにかかる所要時間が格段に長くなってしまいました。

ライダーの皆様にとっても厳しい季節ですよね。
実は冬の事故、視界が悪い夜間にたくさん起きるのはご存知だと思うのですが、朝にも多いんです。

そこで本日は冬に走行するための人間とバイクの準備運動についてまとめたいと思います。


バイクの事故は朝にも多いって本当?

実は筆者の周りでよくありがちなのが家を出て最初の曲がり角で転倒してしまう事です。
「そんなバカな〜」ってよく言われるんですが、よくよく聞いて見ると結構経験しているライダー多いみたいです。

死亡事故などで調査して見ると警視庁のホームページにこのような資料がありました。


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12月にが1年で2番目に件数が多く、発生時間帯でも夜中から朝の時間帯にかけて集中しているのがわかります。


なんで冬の朝に多いの?



筆者の経験や想像の話になるのですが、朝の時間って大体何かしら急いでいる事が多いですよね。

例えば、会社に遅刻してしまいそうとか、待ち合わせの時間に遅れそうなど・・・
年末が近づくとどうしても道路工事なども多く、渋滞がいたるところで発生することも。

でも1番の原因と思われるのが、人間とタイヤのウォームアップ不足だと推測されます。


どうすればウォームアップできるの?

人間のウォームアップ



人間はストレッチ(準備運動)ですね。
実は筆者が以前バイクに乗る前のストレッチとして調べた中で一番わかりやすく解説されていたのがホンダビジネス大阪様のブログでご紹介されているストレッチなんです。



実はこのストレッチ、バイクだけに限らず、自転車や各種スポーツでも使えるとても汎用性の高いものなんです。

筆者も趣味であるテニスの前にはこのストレッチを必ず行なっています。

「朝はそんなに時間がないよ!」
という方は掲載されているストレッチの④番、⑤番、⑥番、⑩番だけでも行なってください。
時間にして数分です。

というのも、体の中で一番太い血管と大きな筋肉がある脇や肩、肩甲骨、股関節をストレッチして動かすと、体全体の血行がよくなり勝手に体が温まるんです。

特に肩甲骨と股関節は効果絶大なので普段からストレッチをすることをお勧めします。


タイヤのウォームアップ


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よく、4輪のレースのウォームアップ走行をイメージしているのか、走り出してからバイクを左右に振って暖めているライダーを見る事がありますが、危険ですので注意してください。

サーキットとは路面、タイヤ共に全く作りが違いますし、4輪と2輪ではタイヤへの荷重の掛かり方が違うので、同じやり方をしても温まりません。

現在、販売されているタイヤは基本的に普通に走っていればグリップ性能を発揮できるようにできていますが、この「普通に走る」というところが勘違いされやすいようですね。

「タイヤが冷えているから丁寧に」という意識を持ち、乗り始めます。
信号等で減速、加速を行う時に、減速時は少し前寄りに荷重を掛けつつ長め(緩め)にブレーキを掛けながら停止します。
加速時は後輪への荷重を意識しながら加速、といったことを何度か繰り返すことで前後のタイヤが揉まれ、ある程度の温度まで上昇します。

以前今更聞けないバイクの話「慣らし運転って必要なの?」という記事でも暖気の仕方として記載しましたが、基本的に特別なことをするわけではなく、いつもよりも丁寧にジックリと操作する感覚が大切ということですね。


まとめ

人間の体やタイヤが温まったからと言っても油断は禁物です。
外気温が低ければ路面温度も低く、数分も車両を止めていれば簡単に冷えてしまいます。

1年を通して丁寧なライディングをするに越したことはありませんが、冬は特に自分の体やバイク、タイヤが伝えてくる情報を繊細に感じ取るライディングを意識すると安全に乗り続ける事が出来そうですね。


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